自爆霊穂“無実ちゃんと十一人の未来罪人

長編ちっくなweb小説の形をした何か。完結済。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【Phase4-B 西乃沙羅 残色 白:3 黒:0 赤:4】

「ぬぅ~、不本意なんだけど、アレだ。今まで隠していて悪かった。実は私が黒羊だったり」 第4回目の投票会の場である円形の間にて、出し抜けに沙羅は残りのプレイヤーである士・冥奈へと言い放つ。 「ぼちぼち白羊の数も減ってきたしさ。一時的に組んでいた…

【Phase4-A 西乃沙羅 残色 白:4 黒:0 赤:4】

いみじくも迂闊で、どこをどう間違えた所為でこのような無残な状況に陥ってしまったのか。 あからさまな悲観はしていないにしろ、西乃沙羅は考える。 第二回目の投票会は結局、第一回目と同じく無記名投票で事なきを終えた。 そしてこの度の第3回目の黒羊弾…

【Phase2-B 東胴回理子 残色 白:6 黒:0 赤:2】

なるべくして為ったのか、あるいはしかるべくして然ったのか。 窓はおろか出口の見当たらない真白な閉鎖空間内を更に12等分に区切った各個室。 沙羅は樹矢のいる拾壱号室に、 回理子は紅蘭のいる漆号室に、 冥奈はふるるのいる捌号室に、 それぞれが一人の参…

【Phase2-A 東胴回理子 残色 白:7 黒:0 赤:1】

「のべつ幕無しの二次災害はなんとか回避するに至ったのだが、さてと。まりたん。これから我らはどの様に動いていくべきだと考えている?」 「まずはふるるちゃんから事情聴取、ですかね」 第一回目の投票会の終了後、樹矢と沙羅が一室に集まっていたのと同…

【Phase1-B 南波樹矢 残色 白:7 黒:0 赤:1】

ズタズタであった。 本来であれば胴体に繋がっている筈である右腕が、右脚が、左脚が、左腕が。 そして頭部が、切り離されていた。 おびただしい出血量は、ことが起こってから幾分か時間が経過したからか、赤黒く変色していたとはいえ、沼とまではいかないま…