自爆霊穂“無実ちゃんと十一人の未来罪人

長編ちっくなweb小説の形をした何か。完結済。

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【5/7 10:25:25 東洞回理子 残刻 31:00:27】

二時間と半刻ばかりの時間が経過した後、回理子はオフィスのある階層から3フロア降った来客用の応接室の前に、朴念仁とした風情で立っていた。 (さて、と) 遡ること始業前にこれからの対処法と制限時間内に鬼を終える方法を思案しながら結局妙案が思い浮か…

【5/7 7:37:41 東洞回理子 残刻 33:48:11】

十全どころか余す所無く不全であるこの状況は、何かの罰であるとしか思えない。 始業開始時間迄あと1時間はあるであろう、誰もいないオフィスの事務室にて、東洞回理子は頭を抱えていた。 (何故私がこんな目にあわなきゃならないんだ) かつて学徒であった…

【4/27 23:04:44 絵重太陽 残刻 XX:XX:XX】

奇を衒わないありふれた至って当たり前な、言うまでもない必然でしかないので、もはや文字に直すのも憚られてしまうのだが。 通常、将棋であったりチェスであったり、ゲームをに興ずる場合においては、自己と他者が存在せねばならない。 対戦ルールに則って…

【4/27 22:50:00 絵重太陽 残刻 --:--:--】

兎に角、それは突然の出来事だった。 晩飯を少女らと共に済ませ、退布高校付属中学校へ戻った後、わいわいと楽しんでいた。そこまでは良かった。 内一人である剣道少女が「肝試しをしよう」と提案をし、太陽を含む四人で夜の校舎を散策していた際、音楽室の…

【4/27 17:50:00 絵重太陽 残刻 --:--:--】

仕留め損ねた。何度目になるか分からないが、太陽は前髪をぐしゃぐしゃと撫でながら己の詰めの甘さに舌打ちをする。 ボムみに憑かれた後、一日様子をみて出来る限りのことはしたし、やれるだけのことはやったつもりであったのに。まさかあの場面で初戦の勝利…