自爆霊穂“無実ちゃんと十一人の未来罪人

長編ちっくなweb小説の形をした何か。完結済。

2021-01-01から1年間の記事一覧

エピローグ:それからと、これから。

ぽかぽかと陽気な日差しが降り注ぐ晴天の下。 全国に多数店舗を構える外資フランチャイズ系列の喫茶点の一店舗であるフェアリィクラウンの一角、ある団体客が賑やかに談笑を交わしていた。 「だーかーらよー、センセイ。お前がロリコンなのは許容するとして…

終撃録-ラストアタック-

『雨後の筍のようによくもまぁわらわらと……されど圧巻じゃな。その意気や良しと、余は褒めて遣わそう』 最後の大罪人こと樹矢を屠った後の現在。 新たに出現したおびただしい数の自爆霊の軍勢に上下左右は勿論の事、自身を中心に360°余すこと無しにぐるりず…

敢撃録-ビフォアザレイン-

・樹矢、【マッドスワンプマン】により自身を10体に分裂、傍らの爆霊と距離を置き行動開始。 ・パスカル、目視によりこれを即座に把握し、憎亞瀑破-ゾアバッハ-を発動、分裂した樹矢10体内9体を瞬く間に無力化。 ・樹矢、残り最後の1体(統合本体)への憎亞…

援撃録-バクレイリンカネーション-II

小刻み且つ不規則に空気を振動させる揺れに近しい音にて、樹矢は閉じていた目をパチリと開いた。 『よぉ。お目覚めかい少年』 樹矢の傍に佇む、白装束の女がはにかんでいる。 『久しぶりだねぇ。つーかボロ雑巾の方がマシだろっつーくらいにボロボロじゃん?…

援撃録-バクレイリンカネーション-Ⅰ

パスカルは驚嘆する。 意表を突かれた訳でもなければ、不意を突かれた訳でもない。 声を掛けられ、相手を認識した後に展開された、刹那名の攻防が齎された結果に対して、彼女はわき腹にあたる部位をごっそりと持っていかれていた。 痛覚なんていう概念は今の…