自爆霊穂“無実ちゃんと十一人の未来罪人

長編ちっくなweb小説の形をした何か。完結済。

【東胴回理子 -第三回戦前日①-】

理非曲直を正す暇もなく、強制的な催眠状態において、生まれてから初めて交際するに至った彼氏と、互いに互いの首を絞めあって絶命した筈――――。 回理子(まりこ)は目を開けた事で、どうやらそれは夢であったようだとひとまず安堵する。 が、既に巫羊液が排…

【9/28 8:08:48 南波樹矢 残色 白:0 黒:1 赤:0】

惰眠を強制的に貪らされているかのような、深いまどろみより、樹矢は覚醒した。 ポット内を満たしていた巫羊液が、自らの意識が戻ったのと同期するが如く足元に開いた無数の窪みへと吸い込まれていく。 濡れた学生服を滴らせながら、内側よりポットの扉を開…

【Phase4-B 西乃沙羅 残色 白:3 黒:0 赤:4】

「ぬぅ~、不本意なんだけど、アレだ。今まで隠していて悪かった。実は私が黒羊だったり」 第4回目の投票会の場である円形の間にて、出し抜けに沙羅は残りのプレイヤーである士・冥奈へと言い放つ。 「ぼちぼち白羊の数も減ってきたしさ。一時的に組んでいた…