なまじっか自己の知性の高さを過大評価していたからであろうか。 来るべくして来てしまった悲運に見舞われている今現在を予測し得なかった、自らの愚かさを回理子は呪う。 「どうして、どうしてこんなことに……」 命を賭けた最後の勝負を仕掛けようとしている…
「二か月間……まぁこれは体感的な話であって実際は1か月位なんだろうけどさ。時に少年、このゲームから解放されたら、一番したい事って何かな?」 「一番したい事、ですか。そうですね、とりあえず生活苦から逃れられそうなので、家族と一緒に何処かへ旅行に…
仇敵たる天の使徒をもうじきこの手にかけられると悦びに打ち震えながら、それでも急ぐ気を削ぐべく坐禅を組み瞑想していた士の元へと、予期せぬ来訪者が現れた。 薄河冥奈。大罪ランクは9位の、兄依存症。 「こんちゃーっす。ねぇねぇおじいちゃん、ちょっと…